✅ はじめに
「配偶者が亡くなったら一生もらえる」と思っていませんか?
実は2025年に制度が改正され、2028年4月から「遺族厚生年金」のルールが大きく変わります。
特に、子どもがいない配偶者は男女問わず“5年間の限定支給”に。
さらに、「加算制度」や「年金の分割制度」など新たな救済策も導入されます。
このページでは、改正の内容・対象者・注意点を初心者にもわかりやすく解説します。
🔍 改正のポイントまとめ(2028年4月施行)
改正項目 | 内容 |
---|---|
有期給付の導入 | 子どものいない配偶者は「原則5年間」の支給に変更 |
男女差の解消 | 男性配偶者にも受給資格(5年有期)が認められる |
有期給付加算の創設 | 有期支給者への年金額の上乗せ制度 |
死亡時分割制度 | 亡くなった配偶者の年金記録を分割し、自分の年金に上乗せ可能 |
収入要件の撤廃 | 年収850万円以上でも支給停止されない |
中高齢寡婦加算の廃止 | 年間62万円超の加算が段階的に廃止される |
👨👩👧 対象者別の影響は?
対象者 | 改正前 | 改正後(2028年4月~) |
---|---|---|
子のいない30歳以上の妻 | 終身支給 | 原則5年の有期支給へ |
子のいない30歳未満の妻 | 5年の有期支給 | 変更なし |
子のいない55歳未満の夫 | 受給資格なし | 新たに5年の有期支給対象に |
子のいる配偶者(男女) | 終身または18歳到達まで | 原則変更なし |
40歳以上の妻・60歳以上の夫 | 現行ルール継続予定 | 変更なし |
💬 年間約1.6万人の男性配偶者が新たに受給対象になります。
30代の子なし女性も、これまで終身だった受給が5年限定に変わります。
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💡 新たに導入される2つの制度
① 有期給付加算
- 有期支給になる代わりに、5年間の間に上乗せの加算金が支給される制度。
- 支給額の減少を補い、生活の安定を図る目的。
② 死亡時分割制度
- 亡くなった配偶者の婚姻期間中の厚生年金記録を、自分の年金に加算できる新制度。
- 将来の老齢厚生年金の受給額アップに繋がります。
🚫 中高齢寡婦加算は廃止へ(25年かけて段階的に)
かつては、子育て後~65歳までの収入を支える役割だった「中高齢寡婦加算」も、2025年から段階的に廃止。
- 2025年度:年額62万3,800円
- 今後、段階的に削減・廃止されていく方針
⚠️ 影響を受ける世代は生活資金計画の再検討が必須です。
🎯 なぜこの改正が必要だったの?
- 共働き世帯や女性就業率の増加による家族構成の多様化
- 配偶者の性別による受給資格の格差をなくす
- 支え合いの形が変化する中で、年金制度の公平性と持続可能性を見直すため
📝 注意点と備え
- 2028年4月以降に配偶者を亡くした人から新制度が適用されます
- 「遺族年金=一生もらえる」と思っていた人は、将来設計の見直しが必要
- 制度の詳細や経過措置は、今後さらに情報が出てくる見込みです
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🧭 まとめ|新しい時代の遺族年金へ
2025年の改正は、遺族厚生年金の根幹が変わる歴史的な転換点です。
「終身支給」が当たり前ではなくなり、期間限定+保障の工夫へと進化しています。
今のうちに、
- 保険の加入状況
- 自分や家族の年金見込み額
- 老後のライフプラン
を見直しておくことが、大切な人を守る備えになります。