はじめに
育児休業中、家計の不安や将来への備えとして「副業を始めたい」と考える方は少なくありません。特に出産や育児に伴って世帯収入が減少するなかで、少しでも収入を補いたい、あるいは育児の合間に社会との接点を持ちたいという気持ちは非常に自然なものです。
また、近年では在宅でできる仕事や、スキマ時間で行える副業が増えたことで、「育休中でも無理なく働けるのでは?」と考える方も増えています。しかし一方で、「育休中に働いてもいいの?」「給付金は減らされないの?」といった疑問や不安を抱える人も多いのではないでしょうか。
このブログでは、育休中に副業を始めることの可否や注意点、具体的な副業の例、育児休業給付金との関係、そして副業や投資を成功させるための支出管理方法まで、わかりやすく解説していきます。
育児と両立しながら、自分らしい働き方や収入源を見つけるための第一歩として、ぜひ参考にしてください。
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第1章:育休中の副業は法的にOK?
育児休業の基本的な仕組み
育児休業は、原則として子どもが1歳になるまで、育児に専念するために取得できる制度です(最長2歳まで延長可能)。この期間中、働かずに一定の条件を満たすことで「育児休業給付金」を受け取ることができます。
この制度の目的は、あくまでも「育児に集中できる環境づくり」であるため、育休中の労働には一定の制限があります。
法的には副業可能
結論から言えば、育休中でも副業は法的に認められています。厚生労働省や各種ガイドラインでも、他社での就労やフリーランスとしての活動を明確に禁止しているわけではありません。
ただし、それが可能かどうかは、あなたの勤め先の「就業規則」によって異なります。副業を禁じている企業もまだ多いため、事前に就業規則を確認し、必要であれば人事部門に相談するのが安心です。
本業の会社で働くのは原則NG
育休中に最も注意すべきなのが、「本業の会社での労働」です。これは原則として認められていません。たとえば、育休中に一時的に職場に戻って仕事をしたり、短時間だけ手伝うような形でも、「就労」と見なされることがあります。
その結果、育児休業給付金が減額または停止される可能性があるため、特に注意が必要です。
給付金と副業の関係
他社で副業をする場合やフリーランスとして活動する場合でも、「就労日数が月10日以内」または「労働時間が月80時間以内」であれば、原則として育児休業給付金は満額支給されます。
しかし、この基準を超えると、給付金が減額または停止されるリスクがあるため、事前に自分の労働時間や契約条件をしっかり把握しておくことが重要です。
第2章:育休中にできるおすすめ副業5選
育休中の副業は、時間や体力の制約があるなかで取り組むことになります。そのため、自宅でできる、短時間でも収入になるといった「柔軟性」が重要です。ここでは、育児との両立がしやすく、育休中の方に特に人気のある副業を5つ紹介します。
1. アンケートモニター
スマホやパソコンで簡単に始められるのが、アンケートモニターです。企業が商品開発やマーケティングのために行う調査に答えるだけで、ポイントや報酬が得られます。
- メリット:短時間・隙間時間でできる。スマホ1台で完結。
- デメリット:報酬は1回数円〜数十円程度と少なめ。月に数百円〜数千円程度が一般的。
「ちょっとしたお小遣い稼ぎ」と割り切るのが現実的です。
2. ポイ活(ポイント活動)
ポイ活とは、ポイントサイトを経由してネットショッピングやサービス利用を行い、ポイントを貯める活動です。貯まったポイントは現金や電子マネーに交換できます。
- メリット:日常の買い物を通じて自然にポイントが貯まる。
- デメリット:ポイントの換金レートや有効期限に注意が必要。
ポイントサイトの信頼性を見極めて、安全に活用しましょう。
3. フリマアプリの活用(不用品販売・ハンドメイド品)
メルカリやラクマなどのフリマアプリで、不用品の販売やハンドメイド作品の出品を行う方法です。育児用品の買い替えなどで不要になったものを販売するだけでも、収入につながります。
- メリット:家の片付けと収入化が同時にできる。
- デメリット:営利目的で継続的に行う場合、副業扱いとなり確定申告が必要になる。
本格的にハンドメイド販売を行う場合は、売上管理や税務面にも注意しましょう。
4. データ入力・テープ起こし
パソコンを使った作業で、企業の資料作成や会議録の文字起こしを行う仕事です。クラウドソーシングサイトなどで案件を見つけやすく、特別なスキルがなくても始められます。
- メリット:在宅でできる。比較的始めやすい。
- デメリット:単価が低め。細かい作業が多いため集中力が必要。
作業時間に応じて報酬が変動するため、スキマ時間を有効活用しやすい副業です。
5. Webライティング・プログラミング
ライティングやプログラミングなど、スキルを活かした副業は、高単価の案件も多く、短時間で効率よく収入を得られる可能性があります。特にWeb系の仕事は在宅で完結するものが多く、育児との両立にも向いています。
- メリット:高単価・在宅可能・時間の自由度が高い。
- デメリット:スキル習得が必要。案件獲得の競争もある。
未経験からでも学習を始めてスキルを磨けば、育休中から本格的なキャリアチェンジの一歩を踏み出すことも可能です。
第3章:給付金との関係と副業の注意点
育休中に副業を始める前に、最も注意すべき点が「育児休業給付金との関係」です。収入を得ることは可能ですが、一定の条件を超えると給付金が減額されたり、停止されたりするリスクがあります。この章では、給付金と副業のルールをわかりやすく解説します。
副業でも「労働時間」と「就業日数」がカギ
厚生労働省のガイドラインによると、副業をしても育児休業給付金が満額支給される条件は以下の通りです。
- 就業日数が月に10日以内
- または 労働時間が月に80時間以内
このどちらかを満たしていれば、原則として給付金は減額されません。たとえば、週2日×4時間の副業なら、月32時間程度なので、問題なく給付金を受け取ることが可能です。
ただし、これを超えると減額または支給停止になるため、作業時間の管理が非常に重要になります。
本業の会社で働くと減額または停止の可能性
最も気をつけるべきなのが、「本業の職場で働くこと」です。育休中でも一時的に職場復帰する、いわゆる「半育休」のような形態を取ると、給付金の支給額に影響します。
給付金の支給基準は、以下の通りです:
- 賃金が「休業開始時賃金月額の13%未満」:給付金は満額支給
- 13%以上80%未満:一部減額
- 80%以上:支給停止
さらに、育休開始から6か月を過ぎると、基準が13%→30%に引き上げられるため、後半の育休中に働く場合はより厳しい基準になります。
見落としがちな注意点
- 収入発生のタイミングに注意
たとえば、報酬の支払いが翌月になると、その月の労働実績に計上される場合があります。月をまたぐ仕事には特に注意が必要です。 - クラウドソーシングやフリーランスの仕事も対象
在宅で行う個人業務も「就労」とみなされる可能性が高く、給付金支給に影響を与える可能性があります。 - 所得税や住民税の変化に注意
副業収入が一定額を超えると、確定申告が必要になります。また、翌年の住民税が増加する可能性があるため、家計全体の管理が必要です。
第4章:副業を成功させるための支出管理のすすめ
副業や投資を始めるにあたって、収入を増やすことばかりに目が向きがちですが、実は「支出を正しく管理すること」が成功の鍵になります。ここでは、副業を計画的かつ継続的に進めるために、支出管理表(家計簿)を活用する方法について解説します。
なぜ支出管理が重要なのか?
副業で収入を得ても、使い方を間違えれば資産は増えません。特に育休中は、保育費・医療費・日用品など育児にかかる支出が増える時期。そんななかで無理にお金を使ってしまうと、本来の目的である「家計の安定」が損なわれてしまいます。
また、支出管理をしっかり行えば、以下のようなメリットがあります:
- 現状の生活費や余剰資金が明確になる
- 副業・投資に使える資金の範囲がわかる
- 無駄な支出を減らせる
- 将来に向けた資産形成の計画が立てやすい
支出管理表の作り方
支出管理表はエクセルやGoogleスプレッドシート、または家計簿アプリを使って簡単に作成できます。記録するべき項目は以下の通りです:
- 収入:育児休業給付金、パートナーの収入、副業収入など
- 支出:固定費(家賃、保険、通信)、変動費(食費、日用品、娯楽)
- 貯蓄・投資額:毎月どれだけ積立・運用に回しているか
- 副業にかかる費用:PC・ネット代、材料費、サービス利用料など
これらを月ごとに記録し、できれば毎月1回は見直しの時間を設けましょう。
副業・投資の資金計画に役立つ
支出管理表があれば、副業や投資を始める際の初期費用や運転資金の見積もりがしやすくなります。たとえば、ハンドメイド販売なら材料費、ライティングならパソコンや通信環境の整備など、事業を始めるうえでのコストを事前に把握できます。
また、利益が出始めたときにも、「どれだけ再投資に回すか」「どれくらい貯蓄に充てるか」といった判断がしやすくなり、長期的な資産形成につながります。
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まとめ
育児休業中の副業は、「稼ぎたい」「社会とつながっていたい」「将来のためにスキルを磨きたい」といった多くの人のニーズに応える選択肢です。ただし、育児休業給付金の制度や会社の就業規則など、ルールを正しく理解したうえで行動することが大前提です。
副業の可否と注意点
- 法的には、育休中でも副業は可能です。
- ただし、本業の会社で働くことは原則NGで、給付金の減額や停止のリスクがあります。
- 給付金を満額受け取りながら副業をするには、「月10日以内、または80時間以内」という就労基準を守る必要があります。
おすすめ副業と選び方
- スキマ時間にできるアンケートモニターやポイ活
- 家の中を整理しながら収入化できるフリマアプリ
- スキルを活かせるWebライティングやプログラミング
どの副業を選ぶにしても、自分のライフスタイルやスキルに合ったものを選ぶのが成功のコツです。
副業成功のカギは「支出管理」
- 支出を「見える化」し、無理のない資金計画を立てることで、副業の失敗リスクを軽減できます。
- 家計簿や支出管理表を使って、収支バランスを常に把握する習慣を持ちましょう。
- 「使えるお金」と「守るべきお金」の境界を明確にすることで、収入を効率的に活用できます。
育休中の副業は、家計の支えだけでなく、あなた自身のキャリアや生活の充実にもつながる大きなチャンスです。制度を正しく理解し、堅実な資金管理のもとで、自分らしい働き方を見つけてください。
ご覧いただきありがとうございました!