「特発性拡張型心筋症」と診断されたけれど、障害者手帳や障害年金は本当にもらえるのか…?
そう疑問に思ったことはありませんか?
実際、この病気は見た目からは障害がわかりづらく、働いていると受給が難しいと誤解されがちです。
しかし、特発性拡張型心筋症は状態によっては障害年金の1級〜3級、障害者手帳の対象にもなります。
このページでは、拡張型心筋症で制度を利用するための【診断基準・認定条件・受給事例・申請の流れ】を、実体験も交えてわかりやすく解説します。
✅ 初診・診断から申請まで、不安なポイントを専門社労士に無料相談!
🧠 特発性拡張型心筋症とは?【障害年金との関係】
拡張型心筋症とは?診断されたらどうなる
拡張型心筋症(Dilated Cardiomyopathy:DCM)は、心臓の筋肉が弱まり、十分な血液を全身に送り出せなくなる慢性的な心疾患です。心臓が拡張し、心拍出量が低下するため、息切れ・疲れやすさ・浮腫・動悸といった症状が日常生活に影響を及ぼします。
特発性とは?治療法や完治の可能性
「特発性」とは原因不明で発症するケースのことを指します。多くの場合、薬物治療・生活管理・ペースメーカー(ICDやCRT-D)装着が必要になります。完治は難しいとされており、症状が慢性化することで生活制限を強いられる場合があります。
この病気は障害年金・手帳の対象になる?
はい、なります。
心疾患による障害等級認定は、NYHA心機能分類(Ⅰ~Ⅳ)やLVEF(左心室駆出率)などの医学的指標により判断されます。たとえば:
労働や日常生活が制限されていれば、障害年金だけでなく障害者手帳の対象にもなります。
NYHAⅢ~Ⅳ、LVEF≦40%、ICD装着者 などは障害等級2級以上が見込まれるケースが多いです。
保険の無料相談サイト「ガーデン」
✅ 【受給条件】心筋症で障害年金をもらうための要件
🧾 障害等級の判断基準(1級・2級・3級)
障害年金では、心疾患による障害は「循環器障害」として評価され、1級~3級のいずれかに認定される可能性があります。
判定の基準は、日常生活の制限度合いや、医学的な検査結果をもとに判断されます。
等級 | 概要 | 該当する可能性のある状態例 |
---|---|---|
1級 | 常に介助が必要。ほぼ寝たきり | NYHA分類Ⅳ、入退院を繰り返す、歩行困難 |
2級 | 日常生活に著しい制限がある | NYHA分類Ⅲ〜Ⅳ、日常家事困難、通院に介助が必要 |
3級 | 就労に制限。軽作業なら可能 | NYHA分類Ⅱ〜Ⅲ、軽い家事は可能だが通勤は困難 |
✅ ワンポイント:NYHA分類とは?
心不全の重症度をⅠ〜Ⅳで評価する分類で、障害等級の目安として活用されます。
- Ⅲ:軽い動作でも息切れ(買い物、階段)
- Ⅳ:安静時でも苦しい
📋 診断書に記載すべきチェックポイント【医師向け情報】
障害年金の審査では、医師の診断書の記載内容が非常に重要です。以下のような項目が具体的に書かれていると、スムーズな審査につながります。
✅ 診断書で見られる重要ポイント
- LVEF(左心室駆出率):40%未満で2級以上の目安
- NYHA分類(心機能分類):Ⅲ〜Ⅳ
- 心臓ペースメーカー(ICDやCRT-D)装着の有無
- 自覚症状:息切れ、疲れやすさ、動悸などの程度
- 他覚所見:BNP値、心電図、心エコーの結果など
- 日常生活の支障度:入浴・着替え・移動・通勤ができるか
📌 ポイント:
申請前に主治医に「どんな内容が必要か」説明することが大切です。できれば診断書の見本やチェックリストを一緒に渡しましょう。
🧑💼 働いている場合でも受給できるのか?
結論から言うと、働いていても障害年金を受給できる可能性は十分にあります。
ただし、重要なのは「どのような働き方か」です。
就労状況 | 年金の可能性 |
---|---|
フルタイム勤務・業務に支障なし | 不支給の可能性が高い |
短時間勤務・軽作業のみ・頻繁に休職 | 3級または2級の可能性あり |
在宅療養中心・時折勤務 | 2級以上の可能性も |
💡 事例補足:
40代会社員がICD装着後も勤務を継続していたが、「出勤回数が月数回」「ほとんど在宅療養」だったため障害厚生年金2級が認定されたケースもあります。障がある場合は受給対象になる可能性があります。
👉「突然の心筋症診断…もしものために医療費や収入をカバーする保険を」
\心疾患に備える就業不能保険を無料で比較!/
▶生命保険の無料相談サービス【マネードットコム】
✅ 【取得条件】障害者手帳の等級と心筋症
🪪 心筋症でも障害者手帳は取得できる?
はい、心筋症の診断を受けた方でも、一定の身体機能に制限がある場合は、障害者手帳(身体障害者手帳)の交付対象になります。
対象となるのは主に「内部障害(心臓機能障害)」で、都道府県が定める「身体障害者福祉法」に基づいて認定されます。
📊 心臓機能障害による手帳の等級一覧(参考)
等級 | 認定基準(目安) | 該当する状態 |
---|---|---|
1級 | 極めて重度の心機能障害。日常生活で常時介助が必要。 | NYHA Ⅳ+LVEF30%以下 |
2級 | 重度の心機能障害。外出が著しく制限される。 | NYHA Ⅲ〜Ⅳ、CRT-D装着者など |
3級 | 中程度の障害。軽作業に支障。 | NYHA Ⅱ〜Ⅲ、ICD装着など |
💡 等級の判定は、心機能の状態や医師の所見、通院頻度、ペースメーカーの装着有無などを含め、医師が作成する診断書に基づいて判断されます。
📝 障害者手帳の申請フロー【簡易ガイド】
障害者手帳の申請は、お住まいの市区町村役場または保健所などで行います。医師の診断書(心臓機能障害用)を含む以下の書類が必要です。
📂 申請に必要なもの
- 身体障害者診断書・意見書(指定様式)
- 本人確認書類
- 写真(縦4cm × 横3cm)
- 印鑑
- マイナンバーが確認できる書類
📍 申請の流れ
- 主治医に「心臓機能障害用」の診断書を依頼
- 必要書類を揃えて、役所の障害福祉課に提出
- 審査(自治体による)
- 約1~2ヶ月後に交付通知 → 手帳の受け取り
💬 注意点:
- 年金と違い、手帳は“医療費助成”や“福祉サービス利用”を目的とした制度です。
- 所得制限などは基本的にありませんが、地域によって制度が異なるため、事前に自治体サイトで確認するのが確実です。
🧩 障害者手帳と障害年金は併用できる?
はい、障害者手帳と障害年金は制度が異なるため、併用が可能です。
比較項目 | 障害年金 | 障害者手帳 |
---|---|---|
根拠法 | 国民年金法 / 厚生年金法 | 身体障害者福祉法 |
支給内容 | 金銭(年額最大約200万円程度) | 医療費助成・福祉サービス・税控除など |
審査主体 | 日本年金機構 | 市区町村(都道府県) |
対象者 | 働けない・生活に制限がある人 | 身体機能に障害がある人 |
🔎 ポイント:
年金の認定で不支給となっても、手帳では2級や3級が認定されることもあります。両方を申請することで制度を最大限活用できます。
✅ 実際の受給・認定例【体験談・事例】
このセクションでは、実際に特発性拡張型心筋症と診断された方が障害年金や障害者手帳を取得したケースを紹介します。リアルな体験は、読者が自身の状況と照らし合わせる大きなヒントになります。
📌 ICD装着で3級認定されたケース(東京都・40代・会社員)
事例概要:
- 年齢・性別:40代・男性
- 病状:突然の動悸で受診→特発性拡張型心筋症と診断
- 治療内容:ICD(植込み型除細動器)装着
- 就労状況:週3日の時短勤務、通勤は困難で在宅中心
- 結果:障害厚生年金3級 認定(年約58万円)
🗣️ ご本人コメント:
「診断書にICDの記載があったことでスムーズに通りました。社労士に頼んで良かったです。」
📌 CRT-D装着+NYHAⅣで2級認定されたケース(宮崎県・50代)
事例概要:
- 年齢・性別:50代・男性
- 病状:安静時にも息切れ、動くのも困難
- 治療内容:CRT-D(両室ペーシング機能付き除細動器)装着
- 検査結果:LVEF 28%、BNP 400以上、NYHAⅣ
- 結果:障害厚生年金2級 認定(年間約196万円)
🗣️ ご家族コメント:
「医師の診断書に『入浴・通院・食事にも介助が必要』と書かれていたのが大きかったようです。」
📌 病歴が浅く、認定されなかったケース(失敗例)
事例概要:
- 年齢・性別:30代・女性
- 病状:診断から1か月未満で申請
- 治療内容:服薬と経過観察のみ、NYHAⅡ
- 申請結果:障害年金→不支給/障害者手帳→3級認定
【atGPジョブトレ 難病コース】⚠️ 教訓:
医師の診断書に「症状が軽度」「今後改善の可能性あり」と記載されていたため、障害年金の審査で落とされたと考えられます。一定の観察期間(6か月以上)を経てからの申請が望ましいケースです。

🎯 事例から学べるポイントまとめ
ポイント | 内容 |
---|---|
📍 ICDやCRT-Dの装着は認定上有利 | 診断書に装着理由や生活制限も明記することが重要 |
📍 NYHA分類やLVEF数値は必須情報 | 医師に正確に記載してもらうよう依頼を |
📍 就労状況も重要な判断材料 | 在宅勤務・短時間労働・通勤不可などは有利材料に |
📍 申請タイミングが結果を左右する | 症状が安定・固定した後(6か月〜1年)がおすすめ |
✅ 申請手順と準備すべき書類一覧
この章では、障害年金および障害者手帳を実際に申請する際に必要な手続きや書類、申請時の注意点を解説します。制度は理解していても、何から始めればよいか分からない方のための実践ガイドです。
🧾 障害年金の申請方法と必要書類
障害年金の申請は、**最寄りの年金事務所や市区町村役場(国民年金課)**で行います。書類不備があると差し戻されるケースが多いため、事前準備が非常に重要です。
✅ 必要書類一覧(一般的なケース)
書類名 | 内容・備考 |
---|---|
障害年金請求書 | 申請の中心書類。様式325号など年金種別で異なる |
診断書(様式120号) | 指定様式。循環器障害用を選ぶこと |
病歴・就労状況等申立書 | 発症〜現在までの経過・治療歴・働き方を自分で記載 |
受診状況等証明書 | 初診が5年以上前など、記録が不明瞭な場合に必要 |
本人確認書類 | マイナンバー・保険証・運転免許証など |
通帳のコピー | 年金振込先の確認のため |
🧩 申請の流れ(障害年金)
- 年金事務所で「初診日」の確定と説明を受ける
- 主治医に診断書の作成を依頼(循環器障害用)
- 自分で「病歴・就労状況等申立書」を記入
- 書類一式を提出(対面 or 郵送)
- 審査(通常3〜6ヶ月)→ 認定結果の通知
💡 アドバイス:
「初診日の証明」ができないと受給資格が得られない場合があります。カルテ保存が5年なので、病院に早めに問い合わせることが大切です。
🪪 障害者手帳の申請方法と必要書類
障害者手帳は、お住まいの市区町村(障害福祉課)に申請します。提出書類は年金に比べてややシンプルです。
✅ 必要書類一覧(心臓機能障害の場合)
書類名 | 内容・備考 |
---|---|
身体障害者診断書・意見書 | 指定の様式で、心臓機能障害用を選択 |
写真(縦4cm×横3cm) | 最近6ヶ月以内の顔写真 |
本人確認書類 | 運転免許証、マイナンバーカードなど |
印鑑/署名 | 必要な自治体もあり(念のため用意) |
🧩 申請の流れ(障害者手帳)
- 自治体の窓口で様式をもらう or ダウンロード
- 主治医に指定診断書を記入してもらう
- 必要書類をそろえて市区町村役所へ提出
- 審査期間:約1~2ヶ月
- 認定後、障害者手帳を交付
🗂️ 注意点:
- 診断書の有効期間は3ヶ月以内が原則。作成から時間が空くと無効になることがあるので注意。
📌 主治医へのお願いのコツ(診断書用)
診断書の内容によって、年金・手帳の認定結果は大きく左右されます。以下のようなポイントを伝えると、審査に有利な診断書が作成されやすくなります。
✅ 伝えるべきポイント例
- 「生活面で困っていること」(入浴・買い物・通勤など)
- 「就労や外出にどれだけ制限があるか」
- 「過去の入退院歴、検査結果(LVEF、BNP)」
- 「診断書が年金審査に使われること」
📝 例文(医師に渡すメモ書き)
「障害年金の申請に使用します。できるだけ日常生活や就労に支障が出ている点も記載いただけると助かります。」
✅ よくある質問(Q&A形式)
この章では、特発性拡張型心筋症に関連して多くの方が疑問に思うポイントをQ&A形式でまとめています。初めて制度に触れる方でも、素早く答えを得られるようにしました。
❓Q1. 心筋症でも仕事をしていたら障害年金はもらえませんか?
A. いいえ、働いていても障害年金を受給できるケースはあります。
障害年金の審査では、単に「働いているかどうか」ではなく、「どの程度生活や就労に制限があるか」が重要です。
たとえば、
- 在宅勤務が中心
- 出勤は月数回
- 通院や日常動作に支障がある
といった場合は、3級や2級に認定される可能性があります。
❓Q2. ICDやCRT-Dを装着していれば、必ず年金がもらえる?
A. 必ずではありませんが、装着者は高い確率で対象となります。
日本年金機構の審査上、ICDやCRT-D装着は重度の心疾患とみなされやすく、2級または3級に該当することが多いです。
ただし、重要なのは**「装着した理由と現在の生活状況」**です。症状が軽度で、日常生活にほぼ支障がない場合は不支給になることもあります。
❓Q3. 申請にはどれくらい時間がかかりますか?
A. 申請から結果が出るまで、通常3〜6ヶ月かかります。
書類に不備があるとさらに時間がかかるため、最初の提出がとても重要です。
社労士や相談窓口を活用すると、スムーズな申請がしやすくなります。
❓Q4. 障害年金と障害者手帳、どちらを先に申請すべき?
A. 基本的には障害年金から先に動くとよいでしょう。
障害年金のほうが申請準備に時間がかかる上に、受給額が大きいため、優先度が高い制度です。
ただし、医師に診断書を依頼するタイミングが近いなら、両方を同時に依頼するのが効率的です。
❓Q5. 社労士に頼まないと申請は難しいですか?
A. 自力でも申請できますが、手間や審査リスクを減らしたい方には社労士の利用がおすすめです。
障害年金は「病歴・初診日・診断書の内容」など複雑な要素が多く、ミスや不足があると数ヶ月の審査後に「不支給」となることもあります。
社労士に依頼することで、
書類作成・提出の代行
などを任せられるため、不支給リスクを大幅に減らせます。
診断書のポイント指導
病歴の整理と文書化
✅ 【まとめ】特発性拡張型心筋症で制度を使うための3ステップ
ここまで、特発性拡張型心筋症と診断された方が、障害年金や障害者手帳を活用するための要点をお伝えしてきました。
最後に、今から何をすればいいかをわかりやすく3ステップでまとめます。
✅ ステップ① 自分の症状が制度対象かを確認する
まずはご自身の病状や生活状況が、制度の対象にあたるかを確認しましょう。
🔍 確認すべきポイント
- NYHA分類(ⅢまたはⅣなら可能性大)
- LVEF値(40%未満なら対象になりやすい)
- ICD / CRT-Dの装着有無
- 日常生活や就労への支障があるか
✅ ステップ② 主治医と相談し、診断書の準備をする
制度の審査は、診断書の記載内容が最も重要です。
主治医に、下記のような観点を伝えることで、認定の可能性が高まります。
📝 伝えるべきこと
- 通勤・入浴・買い物などの制限
- 病歴の経過(入退院、投薬、装置装着)
- 医師が制度の目的を理解して記載してくれるか
✅ ステップ③ 必要書類を揃え、申請する
制度ごとに提出先と必要書類が異なります。
一度に両方申請することも可能なので、無理のないペースで進めましょう。
📂 準備する書類例
- 障害年金:診断書・申立書・請求書など
- 障害者手帳:指定様式の診断書・写真など
⏳ 時間の目安
- 障害年金:申請〜結果まで3〜6ヶ月
- 手帳:申請〜交付まで1〜2ヶ月
📝 最後に:制度は“今”のあなたを支えてくれるものです
特発性拡張型心筋症は外見からはわかりにくい疾患ですが、生活や就労に大きな制限をもたらします。
制度を使うことに遠慮や罪悪感を感じる必要は一切ありません。
必要な支援を受けることは、これからの生活を守る第一歩です。
📥 もし迷ったら…
▶ 必要な方は、お問い合わせフォームまたはコメント欄からお気軽にどうぞ。